1. TOEIC Part 3とは?
TOEIC Part 3はリスニングセクションの中盤に登場する会話問題です。2人または3人の話者が会話を交わし、それに対する3つの質問に解答します。
Part 3の特徴
- 問題数:全39問(13会話 × 各3問)
- 話者:2人または3人
- 設問形式:
- 会話のメインテーマを問う
- 会話内の日時・場所・商品などを問う
- 予測される次の行動を問う
- 図表付き問題では図に関連した情報を問う
- 話者の意図を問う問題 などなど
Part 3は、会話の流れを意識してきくのが大事です。どういう展開になるのか予測して、会話が終わったら即座に回答できる能力が求められます。
2. Part 3の頻出パターン
TOEIC Part 3では、以下のような会話パターンがよく登場します。
- 仕事関連(会議、出張、アポイントの調整)
- ショッピング(購入、返品、クーポンの使用)
- 交通機関(飛行機、タクシー、電車の遅延・予約)
- 電話対応(予約、問い合わせ、クレーム対応)
- 図表付き問題(スケジュール、メニュー、価格表)
- 意図問題(話者の言葉の裏にある意味を問う) などなど
どのような会話が出やすいのかを把握しておくと、リスニングの精度が上がりやすいです。要は「会話のパターン」を覚える、ということです。
3. TOEIC Part 3のおすすめの勉強法
Part 3のおすすめの勉強法は下記の通りです。これといった奇抜なものはなく、割と定番な内容です。
① 解く→答え合わせ→(間違ってたら)訳を見る前にもう一回聞いてみる
- ふつうに問題を解いて、答えだけを見る → このとき、解説や英訳・和訳は見ない
- 間違えてたら、もう一度聞いてみる → 答えを知るとなんとなく聞き取れてくることがあります。もちろん、改めて聞いて「やっぱり聞き取れない!」ってなってもOK。
② 英訳を見ながらリスニング(精聴・シャドーイング)
- 回答の英訳を見ながらもう一度聞く → 聞き逃した部分を確認
- シャドーイング(音声を追いかけて発音)する → このとき、リズム・イントネーション、単語同士の連結(Can Iがキャンアイじゃなく、キャナイに聞こえる、みたいな)を意識する
- 余裕があれば、会話にでてきたわからない単語を調べてみる
※この①~②までは当サイトを使って練習するのはアリだと思います。
※シャドーイングは個人的には「やるのが、かなり面倒くさい」と思ってますが、やってみると、なかなか効果があると思ってます。
③ ①と②をある程度やったら、本番形式を解いてみる
TOEIC公式問題集や模試を使って、本番形式の問題を連続して解く。この「連続して解く」がけっこう重要です。
Part 3の問題を1個(1会話)解いて→聞き取りの練習、みたいな形式はあくまで根本的なリスニング力を鍛える勉強法です。これだけだと、本番でテンポよく問題を解いていくスピード感は身につきません。
なので、TOEIC公式問題集などを使って、Part 3の問題を本番と同じ13会話、あるいは半分の6会話くらいを連続して解いてみましょう(答え合わせはあとでまとめてやる)。
番外編:定番の熟語を覚える
Part 3でよく使われる表現を覚えておくと、会話の流れを予測しやすくなります。
とはいえ、問題数をこなしていくと自然と覚えていくので、リスニングの勉強をしはじめの人におすすめの方法かもしれません。
下記は一例です。
日本語訳 | 英語表現 |
---|---|
予定を変更したい | I’d like to reschedule. |
割引はありますか? | Do you offer any discounts? |
注文をキャンセルしたい | I’d like to cancel my order. |
もう少し詳しく教えてください | Could you elaborate on that? |
今すぐ対応できますか? | Can you take care of it right now? |
4. TOEIC本番での解き方
ここからは、もう少し実践的な話です。
本番のTOEIC試験ではPart 3をどう解いていくか、についてお話します。
① 設問を先読みする
リスニングが始まる前に、設問を素早く読んでおくことで、どこに注目すべきかが明確になります。Part 3は設問数が1会話につき3つの設問があります。
よくある設問の例:
- What are the speakers mainly discussing? → 「主題を把握する」
- What does the woman suggest? → 「話者の提案を特定する」
- Look at the graphic. What is scheduled for next Monday? → 「図表の情報を探す」
設問を知っていれば、無駄な情報を排除して会話を聞けます。
② 選択肢を意識しながら聞く
1会話につき3つの設問があり、各設問は4択から答えを選ぶ形式になっています。
4つの選択肢をすべて頭に入れる必要はないですが、 「どの種類の情報が問われるか?」を意識しながら聞くのは大事です。
たとえば、「Mr.Smithはどんな食べ物が苦手と言っていましたか?」みたいな設問は、
- 魚料理
- 肉料理
- 伝統料理
- 野菜料理
などといった4択が用意されてる可能性が高いです。
会話の中で「Mr.Smithという名前がでてきたら、料理名や食材がくる!」と意識しておくことが大事です。
③ 会話の流れを予測する
- TOEICの会話は論理的な流れがあるので、次に何が来るかを予測しながら聞くのも有効です。
例:「会議の予定変更」→「空いている日程の確認」→「新しい日程を決定」
これも問題をたくさん解くと、先述した「会話のパターン」に気づき始めます。
「ああ、このパターンの会話ね!」とわかってくると思うので、自然と予測できるようになります(たまにパターンを読み違えることもありますが)。
④ 聞き逃しても焦らない
リスニングでは、「今の会話、全然聞き取れなかった…」みたいな事が起こります。そういう場合でも焦らず、すぐに気持ちを切り替えましょう。
- 1問わからなくても、次の問題に集中する。
- わからない問題は「消去法」で選択肢を絞る。
- わからないなら時間をかけず、直感的に選ぶ。
⑤ リズムを絶対に崩さない
④と関連していますが、リスニングの本番では問題を解くリズムがとても大事です。
勉強していくと、Part 3はある程度解けるようになり、ある種の自信がつきます。
これがけっこう危険で、わからない設問に対し「もう少しで解けそうな気がするんだけどな…」などと時間を取ってしまう事につながります。これはダメです!
- わからない問題も、わかる問題と同じスピード感で解く
- 解いたら、すぐに次の設問を読み始める
この一定のリズムを崩してはいけません。
ただ、なまじ解けるようになると、つい時間をかけてしまうのです。
そうすると
時間を使う
↓
リズム崩壊
↓
次の設問が先読みできなくなる
↓
先読みしてればラクに解けた問題もすぐにはわからない
↓
時間を使う…(繰り返し)
という悪循環が発生します。
これには気をつけましょう!私は何度もこの失敗をしてきました。
5. TOEIC Part 3おすすめ参考書
おすすめ教材
- TOEIC公式問題集(本番と同じ形式で練習できる)
↑問題集は公式問題集一択で良いと思います。高いですが、内容が本番にかなり近いです。ただし、本番の試験2回分しか載ってないので、そこがネックです。
さすがに2回だけでは足りません。2回分だとさすがに何度も問題を解くと内容を覚えてしまいます。公式問題集は何冊かでていますので、2~3冊(試験4~6回分)以上はほしいところ。これを何周かやり込むのが大事です。
- 特急シリーズ(リスニング特急、900点特急など)
- 金のフレーズ(TOEIC頻出単語集)
↑このシリーズは人気ですが、正直、単語帳や熟語帳はTOEIC向けのものであれば「自分の好きなやつを選べばいい」と思っています。実際に本屋で中身を見て、レイアウトや構成が自分に合ってると感じるもの、頭に入ってきやすいものを探してみるのもいいでしょう。
私はわりとマイナーなTOEIC向け単語帳を使ってましたが特に問題なかったです。
まとめ
- TOEIC Part 3は「設問の先読み+会話の流れを予測」が基本スタンス
- 問題とく→答えだけ見て英訳を見ずにもう一回聞く→英訳みて聞く→シャドーイングする、これを繰り返しリスニング力自体を鍛える
- 本番形式の問題集で連続して問題を解いて、問題を解くリズム感を鍛える。一定のリズムで解くのが大事
以上、Part 3のおすすめ勉強法&本番での解き方でした。